サステナブルなビーズの選択
リサイクルガラスビーズの魅力
環境に優しい材料として注目されているのがリサイクルビーズです。私が初めてリサイクルビーズに出会ったのは、地元の手芸イベントで紹介されていたトーホー株式会社の「RE:グラスビーズプロジェクト」でした。捨てられるはずだったガラスボトルが美しいビーズへと生まれ変わる姿に、心から感銘を受けました。
実際に購入したリサイクルガラスビーズで、小さな花モチーフのブローチを作った際には、自然な透明感とほのかな光の反射が、従来のガラスビーズとは一線を画していると感じたのです。
制作中も、「この材料が地球環境にも優しい」と思うことで、作品への愛着がさらに深まりました。また、友人へのプレゼントとした際、「これがリサイクル素材なんて信じられない!」と喜んでもらえたその経験から、エコなビーズ選びが作品作りの大切な要素であることを実感しました。
バイオマスなスパンコールは世界の最先端
さらに、最近注目されている植物由来のスパンコールは、環境への負担を軽減しながらも、従来のプラスチック製に劣らない輝きを持っています。ファッションの最先端であるフランスでは、すでに植物由来のスパンコールが使われていて、まさにサステイナブルでも最先端をいっています。
2023年には、イギリスのファッショングランド「ステラ・マッカートニー」が植物由来のスパンコールを使った世界初のジャンプスーツを発表し、持続可能な製品として世界的にも評価が高まっています。

世界的にも使い捨ての時代は終わりました。私もこれからはサスティナブルな素材を採り入れて作品を作っていこうと思います。
エコフレンドリーな糸の選び方
オーガニックで安心
オーガニック糸は、農薬や化学肥料を使わずに育てられた綿花やウールから作られており、環境と肌に優しいのが特徴です。私初めてオーガニック糸を使ったのは、家族の赤ちゃん用に作った名前入りの刺繍タオルでした。
肌触りが非常に良く、アレルギーの心配も少ないので、小さな子どもにも安心して使える点に私も安心して作ることができました。DMC社のクルーエルウール刺繍糸は柔らかいだけでなく耐久性もあり、刺繍作品として仕上げた際にも自然で優しく上品な風合いを与えてくれました。
実際にそのタオルは、親戚の方から「とても肌に優しい」と好評を博し、エコ素材の素晴らしさを再認識しました。この経験から子供向けや敏感肌向けの作品には必ずオーガニック糸を選ぶようになりました。
リサイクルポリエステル糸
また、プラスチックボトルなどをリサイクルして作られるリサイクルポリエステル糸も、エコな選択肢として注目されています。
リサイクルポリエステル糸はミシン用なのでビーズ刺繍自体には向きませんが、強度があり色彩がしっかりしているので、洋服や小物等を仕立てる際に、使用できますね。
環境に優しい布選び
オーガニック&リサイクル素材で自然な風合いを
布は作品のベースであり、エコ素材を使うことで、全体の風合いに自然な温かみが生まれます。また、風合いと通気性があり、刺繍した際に糸映えがよいのが特徴です。

オーガニックリネンの布でクラッチバッグを作った時にビーズ刺繍を施しました。リネン特有の風合いとビーズの輝きが調和して、思いのほか素敵な仕上がりになりました。
古着やリサイクル素材の魅力
さらに、すでに風合いのある古着や端切れをリサイクルする方法も、エコフレンドリーなアプローチです。私は古いデニムジャケットの背中にビーズ刺繍を施したとき、元々の素材が持つ歴史や風合いが新たな魅力として加わり、作品に独特のストーリー性が加わり、数年たった今でもお気に入りの一つです。
こうしたアップサイクルの試みは、一人ひとりの創造力を刺激し、持続可能な手芸ライフへの意識を高める素晴らしい方法です。
環境に配慮した接着剤の選び方
水性接着剤のメリット
接着剤も、エコな材料を選ぶ上で大切なポイントです。ビーズ刺繍では接着剤も使用しますが、環境への影響を考えると水性タイプがおすすめです。
私自身、これまでに化学系の強力な接着剤を使った経験がありますが、作業中の匂いや取り扱いの難しさに悩まされました。そこで、環境に優しい水性接着剤に切り替えてみたところ科学的な匂いも少なく、作業時の快適さと安全性が大幅に向上しました。
乾燥に時間がかかるのが難点ですが、計画的に作業を進めることで対応することが可能です。
天然素材ベースの接着剤
もう一つの選択肢として、米のりや小麦のりを原料とする天然素材から作られた接着剤も注目されています。最近、日本古来の米のりを使ってビーズを固定する実験をしてみました。
強度は化学系には及びませんが、軽い装飾品であれば十分な接着できることがわかりました。また、使用後の廃棄の際も自然に分解されるため、持続可能な制作を目指すうえで非常に魅力的な素材です。
持続可能な刺繍枠の選び方
刺繍枠もまた、エコな素材で選ぶことが大切です。持続可能な刺繍枠としておすすめなのが、木製や竹製の枠です。私は以前、安価なプラスチック製の刺繍枠を使ったことがありましたが、数回使っただけで割れてしまい、結局ゴミを増やすことになってしまいました。
そこで、環境に優しいな木の刺繍枠へ切り替えたところ、その耐久性と手触りに驚かされました。現在も5年以上愛用していますが、劣化することなく快適に使えている点が魅力です。
最近試した竹製の刺繍枠はさらに軽量で扱いやすく、美しい見た目も気に入っています。ただし、湿気には弱いため、防湿剤を入れた収納ケースで保管しています。このような工夫によって長持ちさせることができています。
作品も環境に優しい!エコ・フレンドリーなパッケージ
作品を贈る際の包装にも、環境の配慮を忘れてはいけません。私は制作したアクセサリーを贈る際、巾着袋や和紙ラッピングを利用しています。余った布をリサイクルして作った手作り巾着は、ギフトとして贈った後もそのまま保管用の袋として使えるため、受け取った方にも大変喜ばれました。
エコパッケージングを心がけることで、作品だけでなく、贈る側の心遣いも伝わり、持続可能なライフスタイルに一役買うと感じています。
持続可能な制作プロセス
省エネルギーな作業環境の整備
ビーズ刺繍はとても細かい作業で集中するため、適切な照明が必要です。しかし、エネルギー消費にも配慮すべき時代です。私の作業スペースでは、LEDデスクライトを使用し、必要な明るさを確保しながらも省エネルギーを実現しています。
また、窓際に作業スペースを設け、できるだけ自然光を取り入れる工夫もしています。このように、環境に負荷をかけずに快適な作業空間を作ることは、長期的な制作活動において重要なポイントです。
エコフレンドリーな作品のアイデア
環境への想いを込めた自然モチーフの作品
- 例:環境への意識を高めるため、自然をテーマにした作品作り
私は最近、絶滅危惧種の動植物をモチーフにしたビーズ刺繍シリーズを始めました。美しい作品を通じて環境保護の大切さを伝えられればと思っています。
アップサイクル作品
- 古着や小物にビーズ刺繍を施して、新しい価値を生み出す
使わなくなったツイードのジャケットをバッグに仕立てスパンコールで花模様を施しました。全く新しい作品に生まれ変わらせた経験は、往年の思い出とエコ意識を同時に高めるものでした。
まとめ:エコ材料で心にも地球にも優しい作品を!
エコフレンドリーなビーズ刺繍材料を選ぶことは、作品の美しさを高めるだけでなく、持続可能な未来への一歩です。この記事でご紹介したリサイクルガラス、オーガニック素材など、実体験をもとに選りすぐったアイテムを活用することで、あなたの作品はより美しく、そして環境にも配慮されたものになります。
私自身、始めた頃は単なる趣味と感じていましたが、エコ素材に出会ってからは、作品作りに対する情熱だけでなく、環境への思いも深まりました。これからも、持続可能な制作プロセスを大切にしながら、あなた自身のクリエイティビティを存分に発揮し、素敵なビーズ刺繍を生み出していってほしいと心から願っています。
エコ素材は、心にも地球にも優しい未来への一歩です。ビーズ刺繍は小さな世界ですが、そこから始める環境への配慮が、より大きな変化につながっていくのではないでしょうか。これからもエコフレンドリーな手芸を楽しみながら、持続可能な未来への貢献を続けていきたいと思います。
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