夏の暑さが和らぎ始め、秋の訪れを感じる季節。この時期にぴったりのイベントが「Bijou Style 2025」です。ビーズ刺繍や織り、かぎ針編み、フラワーアレンジメントなど、多彩な手仕事の技法が一つの場所に集まり、輝く作品たちが大人の創作意欲を刺激します。
私が50代を迎えてから、針と糸を手にする時間は心のゆとりとなりました。2年前にはじめて「Bijou Style」を訪れ、多彩な作家の技術に触れたことで、新たな創作意欲が何度も蘇りました。例えば、展示の一角にあったビーズ織りの実演に感銘をうけ、持ち帰ったキットで自宅でも針を動かす時間が増えたのは今も鮮明な思い出です。
50代からの創作心をくすぐる“大人の文化祭”へ、ぜひ足を運んでみませんか。
イベント概要
「Bijou Style 2025」は2025年9月23日(火・祝)から26日(金)まで、東京・紀尾井町の文春ギャラリーで開催されます。毎日10時30分から18時まで(最終日は16時閉場)、入場無料で、多彩なビーズ刺繍や織り、クロッシェ、フラワーアレンジメントなどの展示や実演が楽しめます。(▶詳細はこちら)
ギャラリー内は落ち着いた照明に包まれ、作品がまるで宝石のように輝くシックな展示空間。会場に足を踏み入れた瞬間、色とりどりのビーズや糸の質感が五感に響き、普段とは違う非日常の世界へ誘われます。
この投稿をInstagramで見る
様々な技法や技術を持った10人の作家さんが素敵な作品が展示されるのですが、特に私が楽しみにしているのは、荒木晴美先生のコーナー。緻密で繊細な花のモチーフは、まさに息をのむ美しさです。
荒木晴美先生はビーズグランプリで複数回の受賞歴を持つ実力派作家です。バレエ衣装の制作に携わった経験から独学でビーズアートを学ばれその緻密で繊細な花モチーフは多くの人の目を引き付けます。
独自の技術と情熱が結実した作品は、まるで舞台衣装のような華やかさと上質さを感じさせ、訪れる人々に深い感動を与えています。荒木先生の前で立ち止まると、その美しさに心が動き、自分の創作意欲が自然と高まっていくでしょう。
初めての体験:ビーズ織りに心を奪われる
初めて「Bijou Style 2025」に参加したのは2年前。刺繍しか知らなかった私が、ビーズ織りの実演ブースに足を留めたのは必然でした。小粒のビーズが糸に絡まり、ひとつの美しい織物になる様子に心を奪われました。
デモンストレーターの方からキットを手渡され、自宅で作った初めての作品は糸の感触と色の調和が手の動きを一体化する方法を教えてくれました。まさに手仕事の新たな世界の扉が開かれた瞬間でした。
前回は、クロシェのワークショップにも参加しました。かぎ針編みは自己流でしたが、プロの作家さんが教える繊細な技法は新鮮そのもの。
糸の引きと編み目の揃い方にこだわる楽しさを知り、細部に目を向けることで作品の表情が生き生きと変わることを実感しました。日常の疲れを忘れ、ものづくりに没頭できる貴重な時間となっています。
おすすめポイント
この展示会の魅力は、多彩な手仕事を一度に体験できる点です。落ち着いたギャラリースペースの照明が作品の美しさを際立たせ、作家の実演が随時行われるためテクニックを間近で学べます。会場限定のキット販売や新作発表もあり、直接作家さんから創作の秘訣を聞ける貴重な機会です。
ひとつの技法にとどまらず、気になるアーティストのブースを回遊しながらインスピレーションを得られるのがBijou Style最大の魅力です。
展示の魅力は多技法の融合にあります。ビーズ刺繍を極めた方がアートジュエリーの技法を取り入れ、その逆もまた然り。私は会場をぐるりと回った後、学びたい技法をメモし、近くのカフェで友人とおしゃべりしながら「次はクロッシェに挑戦してみようか」なんて相談するのが恒例の楽しみです。
ギャラリー周辺には紅茶専門店や老舗の和菓子屋もあり、手仕事でほてった手元を優しい甘みと香りで落ち着かせるのもおすすめです。
会場アクセスと周辺情報
会場は東京メトロは有楽町線「麹町駅」から徒歩2分のところにあります。半蔵門線「永田町駅」からも徒歩約8分で、銀杏並木が秋の雰囲気を演出。鑑賞後は近くのホテルニューオータニでアフタヌーンティーや歴史ある和菓子店で甘いひとときを過ごすのもおすすめ。手仕事で熱くなった感覚をゆったり癒せます。
有楽町線「麹町駅」より徒歩2分
①「麹町方面改札」を出たら2番出口に向います。
②地上に出たらすぐ左に進み、「松のや・マイカリー」を左に曲がり、いちょう坂通りに入ります。
③いちょう坂通りを下り、突き当りの紀尾井坂通りの信号を渡ってすぐ左側の黒いビルが文春ギャラリーです。
参加準備と楽しみ方
遠方からの参加者や人気のキット入手に不安がある方は、事前のオンライン会員登録が便利です。先行割引や作家への事前質問、人気ワークショップの優先予約など特典があり、慌てずに準備できます。初心者でも安心のサポート体制が整っているため、新たな趣味として気軽に挑戦できます。
50代からの楽しみ方ガイド
50代の方には、無理のないスケジュールで半日〜1日かけてゆっくりと楽しむのがおすすめです。展示やデモの時間は事前に公式サイトでチェックしておくと安心。お気に入りの配色や素材は色見本帳をメモし、帰宅後の創作に活かせます。
歩きやすい靴と軽いバッグを用意し、ワークショップに参加してみるのも新たな発見につながります。疲れたらカフェで休憩し、別の視点から作品を眺めるとインスピレーションが深まります。
自分へのご褒美に、手仕事の秋を
「Bijou Style 2025」は目で楽しみながら手を動かす喜びを改めて味わえる特別なイベントです。50代からの新たな創作活動や趣味として、また日々の生活の彩りと豊かさを添えるきっかけとして、多くの方に訪れてほしい催しです。
煌めくビーズや繊細な刺繍は、日常に小さな輝きをもたらしてくれます。芸術の秋、手仕事の秋にふさわしいこの体験を、自分への最高のプレゼントにしてみてはいかがでしょうか。
コメント